群馬県 高崎市 小児科 小児神経科
小泉小児科医院

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水ぼうそうと帯状疱疹について

水ぼうそう(水痘)と帯状疱疹(たいじょうほうしん)について

≪症状≫
水ぼうそうは、全身(頭や口の中を含む)にかゆみを伴う発疹(発赤、水ぶくれ、かさぶた)ができる病気で、
帯状疱疹は体の左右どちらか一方にピリピリとさすような痛みと発赤、水ぶくれができる病気です。
どちらも水痘・帯状疱疹ウイルス、というウイルスが原因の病気ですが、
水ぼうそうは初めてかかった時に出る病気なのに対して、
帯状疱疹は、水ぼうそうにかかった後に神経節にウイルスが潜んでいて、
あとあとで疲れや病気や年齢などで免疫力が下がった時に出てきます。

≪感染経路≫
水ぼうそうは空気感染(=飛沫核感染。小さいウイルスの粒子が
長時間空気中に漂っているので広範囲に感染が広がりうる)なので、
同じ空間にいると高い確率でうつるのに対し、
帯状疱疹は基本的には接触感染のため、水ぶくれの部分に直接触れることでうつります。
ただし、うつるといっても症状が帯状疱疹として出てくるのではなく、
水ぼうそうとして発症します。
潜伏期間は2週間程度とされています。

これまでに水ぼうそうにかかったことのある方は、免疫があるので、
帯状疱疹の人と接しても水ぼうそうにはなりません。
ワクチンを2回接種している人でも、免疫が不十分な場合には、
症状は軽いものの水ぼうそうにかかることがあります。

すべての発疹がかさぶたになれば、他の人にはうつらなくなります。
初めての発疹が出てから、7-10日程度かかります。
またかさぶたを無理やりはがすと、傷跡が残りやすくなるので、
無理にはがさないようにしましょう。

≪治療≫
水ぼうそう、帯状疱疹のいずれも、治療としては抗ウイルス剤の内服になります。
特に帯状疱疹の場合は、発疹が治った後もズキズキした痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」
という症状が出ることがあり、その予防のためにも、早めの治療をお勧めいたします。

≪妊娠中の水痘感染について≫
妊婦さんが、妊娠20週以前に水ぼうそうにかかると、
まれに胎児に重度の障害が出ることがあります。(先天性水痘症候群)
一方で、妊婦さんが出産直前・直後(分娩前後4日程度)に水ぼうそうにかかった場合は、
赤ちゃんが水ぼうそうになる可能性があり、出産前後4日では母体からの移行免疫が間に合わないので、
重症化しやすいといわれており、注意が必要です。

≪予防≫
予防の方法としては、水痘ワクチンがあります。
現在は1歳以上3歳未満での2回が定期接種となっています。
また、任意接種とはなりますが、50歳以上の方が
帯状疱疹の予防を目的として接種を行うことも可能です。